中古住宅の現金一括購入における注意点は?

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不動産の相談窓口 将永不動産株式会社

 

新築や中古住宅を購入するにあたって、借金だからと、住宅ローンを使用することに抵抗があるという方もいるのではないでしょうか?今回は住宅ローンを使わず、中古住宅を現金で一括購入する場合のメリットやデメリット、注意点などについて解説していきます。また、実際の必要書類なども事前に把握することでスムーズな購入になるように参考にしていただければ幸いです。

目次

・住宅ローンを使わずに購入するメリット

・住宅ローンを使わずに購入するデメリット

・どんな人が向いてる?向いてない?

・必要書類

・おわりに

住宅ローンを使わずに購入するメリット

①利息分の費用を払わなくていい

住宅ローンで銀行から融資を受ける際には、融資を受けた金額の対価として、利息を支払うことになります。そのため、毎月の返済で元金に加えて利息分も返済することにもなるため、ローンを長期間にすればするほど支払総額も大きくなります。一方で住宅ローンを組まない場合はこうした利息の支払いが発生しないので、その分支払い総額を減らせることができます。

 

②住宅ローン特有の諸費用を払わなくていい

住宅ローンを組む際には「保証料」や「住宅ローン事務手数料」などの保証会社や銀行への事務手続きに対する対価としての料金が発生することになります。保証料に関しては借入額の2.2%程度の費用が必要となるため、仮に2000万円を借り入れて中古住宅を購入するとなると、44万円の費用が発生することになります。現金一括で購入することで、こうした住宅ローンの諸費用の支払いも不要になるのは大きなメリットといえるでしょう。

 

③購入までのスピードが早い

ローンを組まないとなると、組むために必要な「事前審査」や「本審査」など、結果が出るまで1~3週間程度かかるものにおいても無縁となります。また、金銭消費貸借契約など住宅ローンの契約をせずに購入することになるため、「抵当権設定費用」なども不要になります。コストパフォーマンスだけでなく、タイムパフォーマンスにおいても優れているといえるでしょう。

 

④老後にローンを返済しなくていい

例えば、40歳で35年の住宅ローンを組んだ際には完済時の年齢が75歳となります。仮に65歳に職場を退職するのであれば、住宅ローンの支払いはそれまでの貯蓄から支払うことになります。医療費介護費などもあわせて支払っていくことも考えた場合、生活における様々な支出と住宅ローンの支払いが合わさることで老後の生活に影響を及ぼすことになるかもしれません。完済時の年齢を加味した上で資金計画を立てて現金で支払うのかローンを組むのか選択・判断していくことで老後の負担を減らせることになるでしょう。

 

⑤精神的な負担が少ない
住宅ローンを使用して、毎月借りたお金を返さないといけない。返済していかないといけない。そうした感情は住宅ローンを組むうえでついて回るものではないでしょうか?現金での一括購入をすることで、そうした毎月の支払いに対する不安を感じなくてよく、日々の精神的な負担が減るということもメリットといえるでしょう。

 

合わせて読む:住宅ローンを組むメリットやデメリット

住宅ローンを使わずに購入するデメリット

①資産が急激に減ること

中古住宅を現金で一括購入するということは、当然、それまで貯蓄してあった現金から支払うことになります。中古住宅の金額には幅があるものですが、それでも数百~数千万円以上を現金で支払うということを考えた場合、日常生活に支障をきたす可能性も鑑みる必要があるでしょう。自身の生活費や急な出費などに対応できる余力を残したうえでの支払いでなければ、資産が急激に減ることで生活を困難なものに変えるかもしれません。また、購入後にリノベーションを検討したり、維持費の観点も考えることで、最適な判断をすることができるでしょう。

 

②住宅ローン控除が受けられない

住宅ローンを組んだ際に一定の条件内であれば住宅ローン控除を受けることができます。中古住宅の購入時に住宅ローンを組んだ場合は10年間、年末時の住宅ローン残高の最大0.7%が所得税から還付されて、控除しきれなかった分は住民税に還付されます。その他借入額など様々な条件の中で適用することができます。現金一括で購入した場合はこうした制度を活用することで、控除を受けることができません。

→→→住宅ローン控除って?

 

③団信に加入できない

現金で一括購入した際、住宅ローンを組まないことになるので、団体生命信用保険(団信)の加入ができません。加入しないことで保険料を支払わずに済むというメリットはありますが、住宅ローンの契約者が亡くなった場合や特定の障害状態になった場合などに、住宅ローン残高を保険金で完済してもらうことができなくなります。家族がいて中古住宅を現金一括で購入する際は現金が急に無くなることになるので、生活費や万が一の観点から考えた際には住宅ローンを組んで団信に加入することのほうが安心材料になるという見方もできるでしょう。

どんな人が向いている?向いてない?

これまでのメリット・デメリットを踏まえて現金での一括購入に向いている人は下記と考えられます。

【向いてる人】

・資金面で明らかな余裕がある人

・購入後の生活においても支障がない人

・ローンを組むことに抵抗がある人

 

【向いてない人】

・購入後の貯蓄がなくなる人

・様々な支払いを鑑みてない人

・大金の出費が不安な人

必要書類

住宅ローンを使わずに現金で購入する場合、必要書類は下記となります。

 

・住民票

・本人確認書類(運転免許証やマイナンバーカード等)

・印鑑

・通帳

・キャッシュカード

・その他不動産会社に指示されたもの

おわりに

中古住宅を現金一括購入する場合と住宅ローンを使用して購入する場合のメリットやデメリットを比較することで、満足のいく不動産購入になるでしょう。物件価格だけでなく、諸費用や購入後の貯蓄、生活費、老後のことなど多角的な視点で資金計画や支払い計画を立てることがポイントです。不動産の相談窓口 将永不動産株式会社では中古住宅をはじめとする様々な不動産の購入だけでなく、売却やローン、税金、相続など多様に対応しております。中古住宅を購入しようか迷っている・・・この支払い計画って大丈夫そう?などあなたの不動産の相談窓口として、ご不安を取り除けるよう尽力致しますので、お気軽にご相談ください。

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